新会員入会案内 日本脳神経外科認知症学会事務局 関西医科大学 脳神経外科 研究室内 〒573-1010 枚方市新町2-5-1 Email: jsnd-admin@umin.ac.jp

学会開催事務局

筑波記念病院総務課内
〒300-2622
茨城県つくば市要1187-299
TEL: 029-864-1212(代表)
E-mail:
jsnd3-tsukuba@tsukuba-kinen.or.jp

学会運営事務局

株式会社コンベックス内
〒105-0001
東京都港区虎ノ門 5-12-1
虎ノ門ワイコービル
TEL: 03-5425-1603
FAX: 03-5425-1605
E-mail:
jsnd2019@convex.co.jp

会長挨拶

吉井 與志彦

第3回日本脳神経外科認知症学会学術総会
会長 吉井 與志彦
(琉球大学名誉教授、筑波記念病院 もの忘れ診療センター長)

第3回日本脳神経外科認知症学会学術総会の会長を拝命しました吉井 與志彦です。第3回は2019年9月7日・8日茨城県つくば市で開催する予定です。一言ご挨拶申し上げます。

第1回学術総会が2017年6月に大阪(河本圭司会長)で開催され、第2回は2018年6月に東京(堀智勝会長)で開催されました。参加者は年ごとに増加し、会員の皆様のご満足がいただけるよう、現在開催準備に鋭意努力しております。

第3回学術総会の主題は「脳神経外科医における認知症診療の問題点と対応」としました。本学会設立を契機に脳神経外科医が認知症を新たな診療領域として誠心誠意日々向き合っていると思います。

私の経験では、診療し始めの頃は、認知症と偽認知症との鑑別や認知症の病型診断にこだわっていましたが、数年経ちますと認知症病態の奥深さに気づかされ、種々の変性性認知症の複雑さや、早期診療による社会的対処の困難さ、混合型病型診断の難しさにと惑い、また進行の早さにも直面し、さらにはBPSDへの対応の困難さ等、解決すべき問題点を抱えながらも、認知症発症前病態や初期認知症に対する早期対応、発症認知症に対する症状進行抑制の方策等を模索し診療してきました。

解決策は根本的認知症治療新薬の出現でありますが、新たな薬の進展が無い現状では,現在の薬剤・非薬剤をうまく組み合わせた診療形態が求められますが、問題点も多く、そんな私の経験から、3年目の学術総会ではそれらのもやもやした知識を一度整理して、問題点とその対応をどうするかを見極め、さらなる発展へと向かう必要があると考えました。

認知症の前段階である記憶障害型MCI(軽度認知機能低下症)や初期認知症の早期診療は、根本的治療薬がない現状では、患者・家族の将来への不安、運転免許等に関する社会的責任や生活の問題、介護する人たちの経済的・身体的・精神的負担等が問題視され、そして症状が進行する程、これらの問題点はさらに深刻化し、診療医にその判断・解決策が求められてきます。

本邦は高齢社会となり、現在では65歳以上の高齢者の15%が認知症者となり、MCIを含めると約1千万人になります。しかしそれに対応する認知症専門医が2千人程と少なく、脳神経外科医による認知症診療は社会的な要請でもあり、また期待もされております。

脳神経外科医は特発性正常圧水頭症、慢性硬膜下血腫、脳血管障害、脳腫瘍、てんかん等の治療には精通しておりますが、これら疾患にからむ認知症も多くあります。

「脳・脊髄に生じる疾患の予防、急性期治療、慢性期治療」を網羅的に行う「外科医の目と技を持った神経系総合医」であるべき脳神経外科医が真摯に本格的に認知症診療を勉強し、その結果を治療に反映することは我々の使命であり、責任でもあります。

変性疾患による認知症或は混合型認知症等、高度な認知症診療知識も認知症診療には必要であり、認知症診療の先達であり、特化された精神神経医学科、神経内科、高齢(老年)内科、画像診断・放射線科の諸先生から最新の診療知識を学ぶ事も重要です。

第3回学術総会は各科の専門家からのご講演をお願いし、特別講演、シンポジウム、ランチョン、イブニングセミナー等を開催して勉強していただく予定でおります。

第1日目に会員の懇親会を予定しております.会員相互の親睦を深めていただきたいと思っております。

どのセッションにおいても「外科医の目と技を持った神経系総合医」と「認知症診療」という観点からプログラムを構成する予定でおります。

2日目には恒例となりました 新たに認知症診療を開始されたり、最新の診療知識を整理されたい脳神経外科医を対象とした「もの忘れ外来診療エッセンシャル」講習会を予定しています。奮ってご参加頂きますようにご案内申し上げます。ご講演の全容をあらかじめテキストにして、講習の理解を深めるよう配慮いたします。

さらに本学術総会では、正会員,準会員のシンポジウムや一般演題での口演発表も予定しておりますので、多数のご応募をお待ちしています。

ご挨拶の最後になりましたが、この学会のために会長の無理なお願いにも関わらず、快くご講演をお引き受け戴いた講師の先生方に本当に心よりお礼申し上げます。

まだ学会も未熟な段階にあり、種々不行き届きの点が多々あると存じますが、ご容赦戴ければ幸甚に存じます。では2019年9月7、8日つくば国際会議場で皆様のご参会を心よりお待ち申し上げております。

ページトップ